夢を追い、心身のバランスを崩した日々を救ってくれたヨガ。今を丁寧に生きることが後悔しない人生につながる〈後編〉


ヨガと出合って、人生が大きく変わった梅澤さん。食生活も野菜中心のベジタリアンの生活になりました。後編では食生活やWell-beingなどについて伺いました。

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無理せずに、自分のペースでベジタリアン

「子どものときから体が弱くて。 毎年インフルエンザにかかっていたり、朝礼で倒れたりしていました。食べ物も、体に合うもの、合わないものがあったんですが、でも昔は、食べないから元気にならないんだというような時代。それで頑張って食べなきゃなと食べ過ぎて吐いてしまうこともありましたね」。特に体に合わなかったのがお肉系だったそう。今は、ベジタリアンの生活になって10年以上が経過。「ヨガをやっている人にはベジタリアンが多くて、私もそうしてみようと。そしたら体の調子はみるみる良くなっていきました」

クロレラはイベントでサンプルを手にしたことをきっかけに、取り入れるように。「どうしてもベジタリアンの生活だとタンパク質など、とりづらい栄養素がありました。基本的には豆類から取ることが多いんですが、それだけでは補えなくて……。そこでクロレラを調べてみると、タンパク質も含まれていていい要素がたくさんあったので、摂らない理由がない!と思いました(笑)」

野菜中心の食生活ですが、自分に厳しすぎないのも梅澤さん流。「野菜以外にも、たまには魚でお出汁を取ったりとか、乳製品が入った製品を口にすることもあります。厳格にすると大変ですし、全てを自分で作っておかないと外出できない。今のライフスタイルに合うことを優先して、ヴィーガンではなくベジタリアンという形で続けています」

自分らしくあるために、ヨガはその一つの方法

photo by 石尾遼

ケガを乗り越えてヨガに出合った梅澤さん。心身が健やかであることがいかに大事か、身をもって経験していますが、それだけではないと今は感じています。「Well-beingは、精神的にも肉体的にも自分に関わることですから、もちろん心身がいい状態であるのはすごく重要。でも、自分自身を良くしよう、健康に生きようって思ったときに、社会的にも満たされていることも必要だなと思います。私自身も感じたことなんですが、体が健康で、精神的にも常に毎日楽しいっていう状態でも、満たされないこともある。社会的に自分らしさが認めてもらえたとき、後押しするように体も心も元気になると感じます」

梅澤さんにとって、自分らしさを伝える一つの方法がヨガ。ですがほかにも、人生で出合った好きなものを大切にしたいといいます。「ダンスは今でもやっぱり好きです。あと漫画とかも。子どものとき好きだった漫画を見かけると、ときめきますよね。こういう気持ちも大事にしたいなと思います」

Health is Wealthについては――。

「子供の頃からずっと健康に関する悩みはいろいろと抱えてきました。ですから“健康第一”ということは私の人生の大きなテーマです。健康は何にも変えられない。健康じゃないと、好きなこともできない。好きなものも食べられない。好きな場所にも行けない。素直に笑えない。コロナ禍の中でそう感じた人も多いとは思います。健康じゃないとできないなんて、当たり前のことなんですけど、そこに気付くか気づかないか。幸せの基盤になるもの、それが健康ですよね」

楽しみを見出して、長く続けること

何をして、どんなふうに自分の健康を作っていくか。それによって人生の質が変わっていくとも。毎日のヨガ、無理のない食事。小さな毎日の積み重ねで目指すのは「生涯プレイヤー」であること。「常に自由な心と体を持って、長くヨガを続けたい。そのために健康は必須ですね」

「続けること」も梅澤さんが大切にしている考え方です。そのためには楽しむことが必要だとも。「続けられられることって何だろう?やっぱり“楽しい”が、どこかに入っていないと無理だと思うんですよね。それなら続けられるし、そんな楽しみを増やしていきたい。振り返って『辛い人生だった』ではなく、『楽しいことたくさんできてよかった』って思える、そんな人生にしたいんです」

この言葉には、ダンスに夢中になるあまり、生活リズムが乱れて、体調を崩した日々への想いも込められています。しかし、辛い経験ではあったものの、それだけではないとも。「人生たまには頑張らなきゃいけない。ちょっと張り詰めた気持ちになることもある。だけどもがいたからこそ、この気持ちになれた。今は、その時期の自分も大切にして生きることも、いいことなんじゃないかと思っています」

そんな想いから、 ヨガのレッスンで話すのは、人と比べないこと。「隣の人と比べないようにしましょうと話をすることがあります。生きてきた過程も、持っているものも全く違う人たちが集まっているんです。比べたところであまり意味はない。自分にしかないものを、より大切にするために、自分のことを知る必要がある。体、生活、食。すべてに関して、好きだと思うこと、嫌だなと思うこと、その反応をした自分の“何か”を大切にしてあげる。その反応には意味があると思うんです。『わからないこと』も結構ありますよね。だったらその感覚を大切にしてほしい。それも自分らしさだと思います」

さまざまな経験を通して、自分が大切にしたいことについて深く考え、行動に移してきた梅澤さん。今は、ヨガを通して知り合った人たちとのコミュニティを作ったり、もっと楽しいイベントを開催したいと企画中です。その実現のためには健やかな心と体をキープすることが大切。今日も梅澤さんは丁寧な生き方を積み重ねています。       

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