プラントベース・ホールフードってなに?

2024年3月12日

植物性の食品をまるごとたべる!それがプラントベース・ホールフード。クロレラはまるごと食べられる最強の食材。

■目次

  1. プラントベース・ホールフードとスーパーフード
  2. 栄養学のバイブル「マクガバン・レポート」にも登場
  3. 日本でも昔からある「一物全体食論」
  4. クロレラはまるごとたべられる!最強の食品

1.「プラントベース・ホールフード」と「スーパーフード」

西洋には、素材を丸ごと食べることを指す「ホールフード」という考え方があります。中でも、植物性の食材をなるべく精製加工せずに、皮や根、葉、種子まで丸ごと食べる「プラント(植物性)ベース・ホールフード」が世界的に注目されています。これはアメリカの栄養科学者であり、書籍「チャイナ・スタディ〜葬られた第2のマクガバン報告〜」の著者でもあるT・コリン・キャンベル博士が、『現代人の健康不安はプラントベース・ホールフードを摂取することで解決できる』と提唱したことから広まりました。私たちは肉や魚、卵や牛乳などいろいろな食材を食べることで栄養バランスを取ろうとしますが、プラントベース・ホールフードで、健康のために必要なさまざまな栄養素をバランス良く摂ることができるのです。

また近年注目を集めているのが「スーパーフード」。公的な定義や基準はありませんが、一般の食材よりアミノ酸、ビタミン、ミネラル、フィトケミカルといった必須栄養素や健康成分を多く含む植物由来の食品のことを指します。美と健康を追求するハリウッドのセレブたちが食事に取り入れたことからブームが起き、世界中に広まりました。サプリメントや健康食品とは異なり、特定の成分を抽出したり、化学合成で作ったものではありません。

2.栄養学のバイブル「マクガバン・レポート」にも登場

プラントベース・ホールフードの重要性を世に示すきっかけとなったのが「マクガバン・レポート」。これは1977年にアメリカ上院栄養問題特別委員会によってまとめられた栄養学のバイブルのような存在のレポートです。

当時のアメリカは、このままでは医療費の増大で経済が破綻しかねない状況でした。そこでアメリカ上院栄養問題特別委員会は7年に渡って研究調査を行い、「医療費を圧迫しているのは、肉食中心の高カロリー高脂肪の食生活が背景にある生活習慣であり、これは薬では治らない」と結論づけました。さらに「動物性食品を減らし、できるだけ精製しない穀物や野菜、果物を多く摂る」ことを推奨しました。

3.日本でも昔からある「一物全体食論」

実は日本でも、ホールフードと同じ考え方があります。明治時代の医師であり薬剤師の石塚左玄(いしづかさげん)が、食事で健康を養う食養医学のなかで「一物全体食論」として提唱しています。それは「野菜は皮まで、魚は頭から尻尾まで食べ、命あるものの全体を食べることで、健康を保つことができる」というもの。生き物の身体は命をつなぐのに必要な部分が集合してできているのだから、その力を全部丸ごと食べると良い、という教えです。

例えば、玄米と白米。白米は玄米から糖と胚芽を取り除いて精米したものですが、精米することでせっかく糖に含まれている繊維質、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、ニコチン酸アミド、パントテン酸、α-リポ酸などの健康成分が失われてしまいます。現代はおいしい部分や料理しやすい部分ばかり食べたり、農薬の影響などもあり、丸ごと食べる機会が少なくなっています。

4.クロレラはまるごとたべられる!最強の食品。

一物全体を謳う食物の中でもとても優れた性質を持つクロレラ。その秘密は大きさにあります。小さい食物で知られるサクラエビやホタルイカ、イイダコなどはゆでたり煮たりして丸ごと食べられますが、クロレラはそんな食物よりもずっと小さい1000分の3〜8ミリ。しかもそれら1つ1つが独立した生命です。たった1g中にも、500億個ほどのクロレラ細胞が含まれているため、一度に驚くほどたくさんの数の一物全体食を食べることができます。その上、緑藻類の一種であるクロレラは、生きるために必要なタンパク質、ミネラル、ビタミンなど60種類以上の栄養素と機能性成分をバランス良く含みます。

藻類は優秀な一物全体食
1953年発表のカーネギー研究所の報告*によると、以下の理由で、食品として藻類が陸上植物より優れているとしています。
①消化に優れている
→根・茎・葉など消化しづらい構造体がない藻類は消化に優れ、身体に吸収されやすい。
②人間が生きるために必要な栄養素を丸ごと摂れる
→タンパク質が豊富で、必須アミノ酸も含んでいる。
③太陽光を効率良く利用できるので、繁殖力に優れている
→育てることが容易で、生きるために必要な栄養素を丸ごと摂ることができる藻類は、きわめて優秀な一物全体食と言えるでしょう。
*Algan culture from laboratory to pilot plant(1953)

藻類であるクロレラは自然なままの形で摂ることができる、まさに最強のプラントベース・ホールフード食品なんです!

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